風立ちぬが上映された頃に購入したので、読み終えるまでにほぼ1年かかってしまいました。
日本軍にでの戦闘機開発の流れや、やたら多い零戦の型式などを理解出来ました。堀越二郎は日本の航空機設計のみならず、あらゆるものの設計技法に対して影響を与えたのではないでしょうか。それまで強度の安全率はすべての部品で一律としていたものを、使用時の負荷に応じて安全率を部品ごとに設定する手法を編み出したそうです。例えば細長い部材だと大きくたわんでも元の形状に戻れるので安全率を低く設定して、太い部材だとたわみ始めるとすぐに破壊されてしまうので安全率を高く設定する、という感じだそうです。今まで零戦はなんだか強そうという漠然とした印象だったのがより具体的なものに変化しました。