以前、天皇家がいかに存続してきたのかについて読みましたけど、
今回の本は神武天皇から始まる天皇制度がいかに誕生したのかについてでした。
日本書紀には不可解な記述や、古事記と矛盾する箇所がいくつも存在することはよく知られていますが、その矛盾は天皇家の権威付けや正当性を主張するために意図的に史実の改ざんを行ったために生じたんだ、とみなして矛盾点や食い違うヶ所から大和建国の真実を読み解こうと試みています。
時系列で表にまとめてくれれば、話を把握できるのに、そんな配慮はなく、１度読むだけでは全容をつかむことはできませんでした。
天皇家創設は日本国家の誕生でもあり、その重要な歴史が未だに明らかにされておらず、推測の域を出ずにいることが残念です。
ですが、そこを明らかにするために様々な情報を付きあわせて真相を知ろうとする試みを読むのは、面白かったです。さながらダ・ヴィンチ・コードを観ているようでした。